人工股関節の注意点

人工股関節の注意点

はじめまして、HIROKIです。

今回は、人工股関節についての注意点について、お話できたらと思います。

というのも、仕事柄、人工股関節の手術した方をみることが多くあります。

しかし、注意しないといけないことがあるものの知らない方も多くいます。

そのため、人工股関節の手術の経験がある方や身近にその手術をされている方が少しでも、普段の生活で配慮をしてもらえたらと思います。

人工股関節の手術の種類

人工股関節の手術の種類には主に前方アプローチと後方アプローチがあります。

簡単にいうと、傷口が股関節より前方にあれば前方アプローチ、後方にあれば後方アプローチになります。

また人工股関節には、大腿骨頭だけを手術で人工のものに置き換えるものと、関節も含めて人工のものに置き換える方法があります。

脱臼肢位について

前方アプローチと後方アプローチでは脱臼肢位が少し異なります。

前方アプローチでは、「(屈曲)・伸展・内転・外旋」となります。後方アプローチでは、「屈曲・内転・内旋」となります。

例えば、前方アプローチでは、足を大きく後ろに出したり、手術していない方の足を超えて跨がない、膝を大きく外に倒さないなどです。

後方アプローチはその反対で、足を曲げすぎない、手術していない方の足を超えて跨がない、膝を大きく内側に倒さないなどになります。

ただどちらにも共通しているのが、股関節を過度に曲げすぎないことや、手術した方の足を反対側の足を超えて閉じすぎないことがあります。

日常生活上の注意点

主に日常生活上で起こりうる動作としては、靴を履く時やズボンを履く時、靴下を履く時や物を拾う時、お風呂に入る時などがあります。

どの動作も、体を前屈みにする動作、股関節を大きく曲げる動作になっています。

その他にも、正座や寝返り、場合によってはあぐらをかく動作も脱臼してしまう恐れのある動作となっています。

普段の生活でどんな姿勢を取っているのか一度想像してもいいかもしれません。

福祉用具・自助具

福祉用具:お風呂編:浴槽台、シャワーチェア、バスボード、

トイレ編:補高便座、ポータブルトイレ

自助具:お風呂編:長柄ブラシ、ループタオル

着替え編:靴下:ソックスエイド、リーチャー、マジックハンド

リーチャーやマジックハンドなどは床に落ちているものを拾ったりする時にも便利です。

マジックハンドは100円ショップなどにも売ってたりするので、ぜひ見てみてください。

まとめ

人工股関節になると、普段の生活で気をつけないといけないことが増えるかと思います。

ただ、注意を払いすぎてしまい生活に制限をかけすぎるのも心身ともに良くありません。

なので神経質にならずに痛みのない範囲で「このくらいなら動かしても大丈夫そう」と思うくらいが丁度いいかもしれません。